移動平均線(MA・EMA)
価格は毎日上下しますが、その細かい動きを全部追いかけていると大きな流れを見失いがちです。そこで直近のローソク足数本の平均を取って、なめらかな1本の線にしたものが移動平均線です。計算は単純です — 20本移動平均なら直近のローソク足20本の終値を足して20で割り、ローソク足が1本確定するたびに一番古い値を外して新しい値を入れて計算し直します。その点をつなげば線になります。
たとえば価格が日々9,900万ウォンと1億100万ウォンの間を行き来して騒がしく動いていても、20日平均線が着実に上がっているなら「さざ波はあるが大きなうねりは上向き」と読めます。逆に平均線が下がり続けているなら、一時的な反発に騙されないための目盛りになってくれます。
MAとEMAの違いは平均の取り方です。単純移動平均(MA・SMA)は期間内のすべてのローソク足を同じ重みで平均し、指数移動平均(EMA)は直近のローソク足ほど重みを多くかけます。そのためEMAのほうが最新の値動きに速く反応します。速い分、さざ波にもよく揺さぶられます。どちらが優れているというより、感度の違う道具です。
期間の数字は20、50、200といった値が慣習的によく使われます。短い期間(20)は最近の空気、長い期間(200)は大きな流れを見せてくれると言われます。ただしこれらの数字に魔法のような根拠があるわけではなく、多くの人が同じ数字を見ているうちに有名になった、というほうが近いのです。
移動平均線の生まれつきの限界は遅れることです。過去の価格の平均なので、価格が先に動いて線が後からついてきます。平均線が向きを変えたときには、価格はすでにかなり動いた後であることが多いのです。流れを整理して見せてくれる要約の道具であって、先を教えてくれる予言の道具ではありません。
What the data actually shows
バロバラは移動平均線ベースのシグナルとして、EMA20とEMA50が互いに位置を入れ替える瞬間(ゴールデンクロス・デッドクロス)を追跡しています。このシグナルが過去に出たとき、その後の価格がどうだったかはEMAゴールデンクロス(1時間足)とEMAデッドクロス(1時間足)で実測のまま見られます。有名なシグナルですが、結果の分布は半々から大きく外れません — 予測ではなく過去の記録で、半々なら半々と公開します。ほかのシグナルと並べて比較するならセットアップカタログをご覧ください。
Common misconceptions
「移動平均線が価格を支えたり跳ね返したりする?」 線そのものに力があるわけではありません。多くの人が同じ線を見て似た場所で注文を出すために価格が反応しているように見えることがあるだけで、それすら毎回そうなるわけではありません。
「価格が200日線の上にあれば上昇相場確定?」 200日線の上というのは「直近200日の平均よりいまが高い」という事実の説明であって、これから上がるという約束ではありません。200日線の上から急落が始まった事例もいくらでもあります。
FAQ
Q. MAとEMA、どちらを見ればいいですか?
優劣はありません。EMAは直近の価格に敏感で速く反応し、単純MAはのんびりしている代わりにさざ波に揺さぶられにくいのです。同じチャートに2本重ねてみると、性格の違いが一目で分かります。
Q. 価格が移動平均線の下に落ちたら売るべきですか?
それ自体が売りの根拠にはなりません。「平均の下に落ちた」という過去の事実にすぎず、その後価格がどうだったかは、シグナル別の過去の分布を直接確認するのが正直な方法です。